横浜華僑通訊 最新2016年5月号より抜粋

目次:

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横浜華僑総会正常化40周年に寄せて

清明節 桜満開 中華義荘にぎわう

要明鶴、スキー旅行に

小紅で入園式開催

華文教育の「新たな100年」を目指して

中国語なう

新・ハローワークの窓から





1976ー2016
横浜華僑総会正常化40周年に寄せて

 今年は、横浜華僑総会正常化のために1976年に開催された「僑民大会」から数えて40周年の年にあたります。年ごとに記憶が薄れていきますが、いまいちど当時のことをこの場に記しておこうと考えます。
 1972年の中日国交正常化後、華僑を取り巻く状況は好転し、横浜の華僑界で横浜華僑総会正常化の機運が高まり、横浜華僑総会正常化委員会が結成されました。そして、会の決議により1976年5月25日に横浜華僑総会正常化僑民大会が開催されました(出席538名、委任1368名)。来賓として、当時の長洲一二神奈川県知事・飛鳥田一雄横浜市長・肖向前中国大使館参事官・陳焜旺東京華僑総会副会長らが出席し、「中華民国留日横浜華僑総会会則改正案」が審議を経て採択され、僑民の大多数を代表する理事会を選出し、会長に馬偉鴻氏が就任。
 横浜華僑聯誼会・横浜華僑婦女会・横浜華僑青年会・横浜中華学校校友会・横浜山手中華学校・横浜山手中華学校家長会・京浜華厨会所・横浜福建同郷会・神奈川県華僑伊勢佐木自治会(現・横浜華僑商公会)・旅日要明鶴同郷会(現・広東要明鶴同郷会)の10団体が加わり、僑胞の愛国大団結を進め、幅広い僑胞に服務し、中華文化を弘揚し、中日友好事業を促進するために新たな1歩を踏み出しました。
 僑民大会を前にした5月22日、横浜華僑正常化僑民委員会馬偉鴻委員長一行が横濱華僑總会に、総会事務所管理について交渉に赴きましたが、その際、中華学校校友生ら僑胞19人が不法侵入罪で警察に逮捕されました。
 この出来事により横浜華僑総会は拘束者への支援や裁判費用の捻出などに多大な人的金銭的労苦を蒙りました。しかし、華僑総会正常化の大きなうねりは止めようもなく、そのうねりに後押しされて横浜華僑総会は地域僑民の団結と愛国活動を進め、僑民の正当な権利を主張するとともに神奈川県下の僑民にさまざまなサービスを提供してきました。
 華僑総会は75年に『僑聯通訊』から『横浜華僑通訊』に改題創刊された本紙を通じて会の主張を明らかにし、きめ細かに情報を発信し、会員の理解と支持を得てきました。そしてさらに横浜関帝廟再建(1990年)、九龍陳列窓設置、10基の牌楼の建設、横浜媽祖廟建立(2006年)、さらに横浜山手中華学園移転拡張事業に会員ともども取り組み、貢献してきました。
 加えて、日本華僑華人聯合総会の運営、1999年の日本中華総商会の設立、2001年全世界華僑華人中国平和統一促進大会―新世紀東京大会の開催などを成功に導くことができたのは、協力団体と連携した長きにわたる華僑総会正常化事業の成果と確信しています。
 また、横浜の華僑社会のさらなる発展のために華僑華人子弟教育を重視すべく2013年に、山下町142番地所在の土地の所有権移転登記において両僑会・両僑校の合意をはかり、横浜中華学院の新校舎建設を前提とする事業に協力しました。
 長く対立関係にあった2つの中華学校校友会は、今は多くの場で協力し、街のさまざまな行事で中華文化の伝承と発揚に力を合わせて取り組んでいます。
 この、「僑民大会」開催以後40年にわたる正常化事業で私たちが学び実証したことは、僑界のさまざまな事業はおよそ個人・団体を全面的に信頼し協力を仰げば必ず成功し、自ら垣根を立て、相手を排除し、情報を公開せずに一部の者だけで行おうとするならば成功はおぼつかない、ということです。
 横浜華僑総会の正常化事業はまだ途上にあります。横浜華僑総会は引き続き会員のみなさまの協力と支持を仰ぎ、奮励していく所存です。
 (横浜華僑総会副会長・楊義誠) 


清明節 桜満開 中華義荘にぎわう

 満開の桜の下、中華民族の伝統的な節日・清明を迎え4月4日(月)、5日の前後、横浜市中区大芝台にある中華義荘に多くの僑胞が訪れた。
 「清明時節雨紛紛」、唐の詩人杜牧の詠んだ「清明」の1節のとおり、今年は花冷えの、小雨交じりのすっきりしない天候であったが、朝早くから多くの「孝子賢孫」が先祖の墓に参り、孝道を尽くした。
 5日午前11時、一般財団法人中華会館が主催する清明読経供養式が地蔵王廟、中華公墓前で行われ、京浜地区の僑団代表が参列した。本会から謝成發会長が列席した。安骨堂に安置された、昨年の清明節以降に亡くなられた方の位牌が、供養の後に遺族の手によって火中にくべられた。
 この日、広東要明鶴同郷会や(一社)廣東同郷会などの各同郷会は伝承のしきたりにより「三牲」などを用意し、義荘内の地蔵王廟・安骨堂・中華公墓・后土之神や関東大震災で亡くなった先人を供養する碑などに詣で、先人の遺徳をしのび、平安と繁栄への願いを込め、祈った。左上写真は廣東同郷会の式典。


要明鶴、スキー旅行に


 広東要明鶴同郷会(陸佐光会長)の青年部は第3回スキー旅行会を開催し、3月29日(火)・30日の1泊2日で新潟県の舞子スノーリゾートを訪れた。参加者は33名。
 舞子スノーリゾートは本来、26ものコースがあるとても広大なスキー場で、今回宿泊先となった舞子高原ホテルはホテル前がゲレンデというすばらしい立地なのだが、今年は39年前以来の雪不足で、越後湯沢駅からのバスの中で原っぱのような田んぼのようなゲレンデを見て、落胆を隠せずア然とするほど雪のない状態であった。それでも山頂までゴンドラで上がると滑走可能なゲレンデが5か所ほどあり、春スキーを楽しむことができた。
 ホテルは思いのほかこじんまりした比較的新しい建物で、スタッフの対応もサービスもよくなかなか快適であった。夕食後は、ホテル内のカラオケルームを借り切ってみんなで和気あいあいのカラオケ大会を催した。日中、スキーやスノーボードをしない参加者も、カラオケでは大いに盛り上がり、日本語、北京語、昭和の歌から妖怪ウォッチまで老若男女楽しむことができた。
 来年以降いずれは舞子に再び帰って来たいと、おのおの次の企画に期待しながら、翌日無事帰浜した。
     (要明鶴同郷会青年部)


小紅で入園式開催

 桜の花が咲きほこり、卒園児が植えたチューリップが咲き始めた4月1日(金)、保育園小紅の2016年度入園・進級式が開かれた。
 佐久間園長が「子どもたちが元気に遊び、給食をいっぱい食べて、保護者の皆様が安心して仕事に専念できるよう、職員みんなで力を合わせていきます。」と抱負を語り、新入園児・進級園児・職員を紹介した。
 今年度は0歳児4名、1歳児9名、2歳児9名、計22名の定員いっぱいでスタート。式には新入園児の保護者が出席し、進級した子どもたちが歌で歓迎、和やかに今年度の保育が始まった。   (保育園小紅)

小紅 来春、認可保育園に
 認可への移行を申請していた「保育園小紅」は3月30日、申請許可の公示を横浜市より通知された。
 一般社団法人横浜華僑小紅の会はこれを受けて来春、17年4月1日に横浜山手中華学校校舎1階での開園を目指し、新保育室の設計に取り掛かり、同時に募金活動を開始する予定で、僑団僑会及び華僑華人・保育園小紅卒園の保護者や卒園者に協力を呼び掛けていく。
   (小紅の会・理事長劉燕雪)


華文教育の「新たな100年」を目指して 86

山手中華学校、厳かに入学式を挙行
 学校法人横浜山手中華学園(曽德深理事長)横浜山手中華学校(張岩松校長)は4月6日(水)、2016学年度の入学式を6階体育館で挙行した。
 午前10時、拍手に迎えられ、小学1年生と中学1年生の新入生が胸を張り堂々と入場した。続いて一同が起立し、勇壮な国歌の調べが体育館に響き渡り入学式は幕を開けた。
 入学式は、まず張岩松校長が新年度新たに着任した6名の新任教師(安研老師・翁詠莉老師・和田直也老師・飯田陽介老師・徐莉老師・岩本絵里子老師)を紹介し、続いて新学年度の学校幹部と各クラスの担任教諭・科目担当教諭を紹介した。
 張校長は、山手中華学校は118年の栄えある歴史を有し、華僑が自らの手で作り上げた学校であり、中日両国の言語と文化を教える国際的な華僑学校であると語った。
 さらに、新学期にあたり全生徒に対し、校訓である「三好五愛」をよりいっそう具現化させ、よりよい学習と生活習慣を身に付けるよう求め、努力を重ね品行よく、よく学習し、身体の健康をめざし、「徳・智・体」全般にわたり向上する生徒になるよう期待を寄せた。
 また、張校長は保護者に対し、保護者が学校に支持と信頼を寄せ子どもを本校に入学させたことに感謝した。そして、式典で2016学年度の担当教職員が紹介されるたびに生徒から起こった大きな反響は、まさに中華学校全教職員に対する期待の現れであると思うとも語り、保護者からの信頼と生徒からの期待は全教職員に対する大きな励みになるだろうと語った。
 張校長は、引き続き皆が努力を重ね前進し、情熱を持って2016学年度を迎え、全校教職員と生徒が一致団結し心を通わせれば、必ずや中華学校のさらなる明るい明日が開くことだろうと結んだ。
 入学式は最後に全校教職員と生徒が校歌を合唱し終了した。
       (山手中華学校)


中国語なう 47
 
   発音 ①hai  ②hei 
   意味 ①気分が「ハイ」になる
      ②英語の呼びかけや軽いあいさつ
 中国語の口偏のつく漢字には意味でなく音を表すものが多く、この「嗨」もその1つ、英語「high」の当て字で「興奮する」「盛り上がる」という意味を表します。
 元来この語は英語の呼びかけや軽いあいさつで使う「Hi!」の当て字、場合によっては「hēi」と読ませて、同じく「Hey!」の当て字として使われてきました。ただ、今では「嗨」の方が使う範囲が日本語よりも広く、気分が高揚する場面に多用されます。
 たとえば、①「我们昨日在一起玩得很嗨)昨日私たちは一緒にいて思うぞんぶん遊んだ)」 ②「节日的心情特別嗨(祭日は気分が特別ハイになる)」 ③「大家嗨起来!(みんな盛り上がろうぜ!)」 ④「怎样才能让现场气氛嗨起来?(どうやったら、現場の雰囲気を盛り上げられるのか?)」 ⑤「没酒精他们是嗨不起来的(アルコールが入らないと奴らは盛り上がれない)」など。
 「自嗨」といえば、「自己満足すること」を指します。近い語に「自爽zishuang」があり、自身がよい気分に浸ることを指しますが、こちらは往々にして非現実的で人に対する処し方に誠意が欠ける場合を言います。
 さて、最近台湾である「自嗨」現象がにわかに「国際問題化」しています。
 台湾では、パスポートの表紙の上部に印字されている「中華民國」の文字の上に「台灣國」と書かれたシールを貼ったり、中央に刷られた「青天白日」のマークを熊の絵や台湾の地形をかたどったシールで覆い隠すことが流行しているようで、この行為が日本を含め各国の入管でトラブルを引き起こし、入国拒否されるなどの事例が相次いでいるそうです。
 これに追い討ちをかけるように、「政権交代」を今月20日に控えた4月9日、台湾の「立法院」(国会に相当)の「国防外交委員会」が、「パスポート条例施行細則」から、パスポートにシールを貼ったりするなどの修正を加えることを禁止する条項を削除する決議が通過し、「シール貼り」を容認しました。環球時報は「このようなパスポート所持者が入国拒否に遭うケースが増えるだろう」と指摘しています。
 また、人民日報海外版では「台湾当局がパスポートへの貼り付けに同意したことは、さらなる反発を招くことになる」とした上で、「パスポートの改変を認めるのであれば、身分証や自動車の運転免許証など、その他の法的文書の改変も許すということなのか」と、この「自嗨」現象に疑問を呈しています。


新・ハローワークの窓から 90
リサイクル

 リサイクルの仕事なら日本語をあまり必要とせず自分にもできる、という外国籍求職者のために、窓口でリサイクルの仕事を探すことがある。
 「リサイクル」をキーワードに職を探すと、「廃棄物の仕分け」のみならず、いろいろな職種が出てくる。買い取り、販売、リサイクルプラントのメンテナンス、さらには輸出などの仕事もある。扱うものがリサイクル品というだけで、それにかかわるいろいろな仕事があることがわかる。
 彼らが話せなくてもできると考える仕事は、廃棄物の分別のことだが、高収入のものは見つかりにくい。
 高収入を得られるといえば、たとえば屋外で建築解体物をコンクリートや鉄・木材などの素材に分ける仕事がある。扱うものが重く体力が必要。コンクリートの粉塵が舞い、業務上防塵マスクは必須である。夏は炎天下、冬は雪の日も作業がある。だから給料が高いのだ。これを「自分にもできる、高収入のリサイクルの仕事」と勘違いしている人が多いのかもしれない。
 先日テレビでペットボトルの分別の様子を見た。ペットボトルはキャップ付きの丸ごとを破砕機で粉砕し、それをラインに投入。ラインには水が流れていて、いっしょに流されたキャップ部分は浮き、本体は沈む。この浮力の違いを利用し分別する。いちいちキャップを外して分けることをしなくてもいい。その現場では、集められたペットボトルをシャベルカーやフォークリフトなどを使って破砕機に投入するという技術が必要になる。
 中古衣料の廃棄物はウエスという工業用の雑巾にするのが一般的だが、素材によっては雑巾に向かないものもある。「状態がよい」と選別されたものは、中古衣料の市場に出されるという。衣料品選別の求人票の「経験欄」には「ブランド品や流行に詳しいこと」と記載されていた。売れるものを見分ける能力が必要だということ。
 限られた資源の中で生きる私たちにとって、リサイクルは大切だ。精度の高いリサイクル工程で再生されれば、より高品質な製品として再生ができる。
 廃棄物を資源として再生するための機械化が進むと、機械を安全に操作するための知識や技術が必要になってくる。それが求人票の資格欄や経験欄に反映されてくる。
 
  ハローワーク横浜  職業相談員 李 艶 薇