横浜華僑通訊 2011年9月号より抜粋


目次:

横浜華僑総会 第62周年国慶節慶祝行事

中国蔵学家活仏代表団来会

『夢回東方』東京で発刊式

中華学校校友会、60周年記念大会・聯歓会を開催す

「籃球隊OB会」母校、校友会、そして籃球…

相模湖ダム建設工事 殉職者追悼会開催

世界広東同郷大会に参加

「辛亥革命百周年記念 日中友好のための青少年近代史セミナー」

防災対策について 講演会開かれる

[ヨコハマトリエンナーレ2011OUR MAGIC HOUR

第14回華僑華人青年交流会

新・ハローワークの窓から 34 長距離がやりたい!



慶祝中華人民共和国成立62周年
慶祝中日国交正常化39周年
記念辛亥革命100周年

横浜華僑総会 第62周年国慶節慶祝行事
■10月1日(土)慶祝宴会

 時間/正午12時~(招待状が必要)
 会場/ローズホテル横浜

■10月1日(土)慶祝パレード
 時間/14時~(雨天中止)
 会場/中華街(山下町小公園→関帝廟通り→ 善隣門→中華街大通り→上海路→小公園)

■10月1日(土)慶祝獅子舞(採青)
 時間/16時~20時(雨天中止)
 場所/中華街全域
 獅子5頭が中華街をねり歩く。
 各店舗の軒先につるされた赤い祝儀袋を採り、 福をもたらす舞を披露します。



■11月8日(火)
中日友好ダンスパーティー Part10

 ディナー(着席)&フリードリンク
 出演/初美&レガーロ
 時間/18時~21時
 会場/メルパルク横浜
 会費/1万円

■主催・お問い合わせ/横浜華僑総会
 電話 045‐641‐8606

第62周年国慶節慶祝行事 着々と準備進む

 横浜華僑総会が主催する第62周年国慶節・中日国交正常化39周年・辛亥革命100周年記念祝賀行事は、今年は実行委員会を設けずに謝成發新会長自らが中心となって準備を進めている。国慶節ポスターはすでに刷り上がり各家庭・店舗に配布し、国慶節募金活動に9月初めから取り組む予定。
 例年9月末の日曜日に山下町小公園で開催してきた国慶聯歓会は、曜日の関係で今年は開催せず、10月1日に、昨年催行した「慶祝パレード」を拡大して行う。
 10月1日(土)12時開始の国慶節慶祝宴会は、今年はローズホテル横浜を会場として式典を催す。式典出席には招待状が必要。
 1日午後2時から行われる慶祝パレードは、横浜山手中華学校生徒や中華学校校友会国術団の獅子舞・舞踊などの隊列が、山下町小公園から関帝廟通り→善隣門→中華街大通り→上海路→山下町小公園までパレードする。
 例年通り1日午後4時から行われる慶祝獅子舞(採青)は、5頭5チームで、5チームはそれぞれ、関帝廟前・山下郵便局前・重慶飯店本館前・山下町交番前・善隣門を起点とし、山下町小公園を集合地として、各店舗や家々を午後8時まで巡る。
 11月8日(火)に、第10回を迎える中日友好ダンスパーティーは例年通りメルパルク横浜で開催される。パーティ券は好評販売中。


中国蔵学家活仏代表団来会

 来日中の中国蔵学家活仏代表団の鄭堆団長(中国蔵学研究センター副総幹事)をはじめ黄文娟科研弁副主任や中国仏教協会西蔵分会副会長旦増格列活仏らを団員とする一行5人が9月1日(木)、中国大使館の曹暁京報道部1等書記官に伴われて本会を訪問した。謝成發会長はじめ副会長と羅明珠局長が出迎え、チベットの習慣にのっとって、各人が旦増格列活仏から、祝福や尊敬の印である線画でポタラ宮が記された白布の「哈達」を掛けられる栄誉を受けた。
 一行の来日の目的は、今日のチベットの正しい姿を日本の政治家、メディアや市民に伝え、チベット訪問を呼びかけ、日本各地の廟宇を参観すること。急速に現代化が進むチベットで、チベット族の歴史や固有の風俗・文化・言語などをいかに記録・保存し、後世に伝えるかが、直面している課題と話した。
 一行は懇談後、横浜中華街関帝廟を参観した。


『夢回東方』東京で発刊式

 辛亥革命百周年を記念し、広東省中山日報報業と広東省中山市外事僑務局が合同で企画し、広東人民出版社より出版された簡体字版の書籍『梦回东方―华侨华人百年心灵史』(『夢回東方―華僑華人百年の心の歴史』)の東京発刊式が8月6日(土)、東京・日比谷聘珍樓で行われた。同著の繁体字版は既に台湾の中国時報集団より上梓されている。
 今回の発刊式はハワイ・ロンドン・バンクーバーなど世界10都市でほぼ同時期に行われ、東京での発刊式は社団法人廣東同郷会と中山同郷会準備委員会共催によるもの。
 冒頭あいさつに立った廣東同郷会陸煥鑫会長は辛亥革命百周年にあたり、「華僑は革命の母なり」という孫文先生が遺された言葉に思いを馳せ、同著が発刊されたことは大変喜ばしいことだと語った。
 この日の発刊式には来賓として中国大使館より劉亜明参事官兼総領事、同領事部より関妍氏・馬天澤氏が出席した。劉参事官兼総領事はあいさつの中で、同著は孫文先生と辛亥革命を巡る百年来の華僑華人の辛酸と奮闘を経て今日の繁栄へと続く歴史を綴ったもので、世界中の華僑華人が同著を通じて、さらに祖国へ心を通わせることを願った。
 続いて、孫文研究家としても知られる廣東同郷会符順和副会長が、孫文先生と日本のかかわりを語った。
引き続き同所で懇親会が行われ、日本華僑華人聯合総会の陳学全副会長兼事務局長が祝杯の音頭を取った。
この日の発刊式には、他に東華教育文化交流財団江洋龍理事長・東京華僑総会李旭光常務理事・横浜華僑総会梁啓成理事や廣東同郷会関係者らが出席したほか、中文導報・現代中国報などの在日華字紙の記者が発刊式を取材した。
 (社団法人廣東同郷会・朱銘江)


中華学校校友会、60周年記念大会・聯歓会を開催す
  母校に1000名が集う



 横浜中華学校校友会(謝明華会長)主催の「横浜中華学校校友会60周年記念大会・2011聯歓会」(梁慶民実行委員長)が8月24日(水)、横浜山手中華学校の校庭特設会場に1000名余(運営スタッフ・教職員・学生含)を集めて開催された。
 今年は校友会創立60周年にあたり、聯歓会恒例の文芸披露第1部と第2部の間に、「60周年記念大会」を執り行った。
 記念大会は譚優矢副会長と浅野晨さん(62届生)の司会で進行。謝会長のあいさつで始まり、潘民生校長のお祝いの言葉に続き、謝会長から梁慶安学園理事長に寄付金30万円が贈呈された。
 その後、現理事と歴代会長が紹介されて歴代会長はそれぞれひと言ずつ述べ、また、北京から駈けつけた4名の校友生、高喜美さん(2届生)・商菊宋さん(3届生)・陸汝富さん(6届生)・伍彩琴さん(8届生)が紹介された。張師捷初代会長の発声で乾杯し、潘蘭英老師のピアノ伴奏で校歌と「歌唱祖国」を会場の全員で合唱した。
 今年の文芸は華音混声合唱団・茉莉花女声合唱団・黄河女声合唱団がそれぞれ合唱を披露し、学生による中国語漫才や「江南舞」「漢鼓舞」「茉莉花」「紅紅的日子」の舞踊と獅子舞、国術団舞踏組による「蒙古・新疆舞」「孔雀舞」「漢代袖舞」の舞踊、そして国術団の夜光龍の龍舞が披露された。
 夕刻から時折小雨が降るなか、恒例の大抽選会ではかなりの降雨に。それでも大画面3Dテレビ・電動アシスト自転車はじめテレビゲーム機・TDRチケットなどの賞品に当選者名が読み上げられるたび、歓声が上がった。最後に梁実行委員長があいさつをし、閉会となった。

 なお、60周年を記念して作成された『横浜中華学校校友会60周年記念誌』がこの日、会員に手渡された。記念誌は華僑総会事務所でも配布しています。 (校友会・楊義誠)


「籃球隊OB会」母校、校友会、そして籃球…

 母校が新天地に来て1年半が経った。新校舎には、かつての母校にはなかった立派な体育館がある。母校は、この立派な施設を「籃球隊」に所属していた卒業生にぜひ見てほしいと、校友会に打診してきたので、校友会は8月6日(土)午後に「籃球隊OB会」を開催することにした。
 8月6日、猛暑にもかかわらず午後1時過ぎには籃球を愛した卒業生たちが三々五々、体育館に集まり始めた。第1届から第59届の老若男女58名の籃球を愛した卒業生と、教師2名と中学生13名、計73名。3時前、中華学校の張岩松教導部長が卒業生を歓迎する言葉を述べ、卒業生は第1届の黄瑞霞さんから1人ひとり自己紹介した。かつて母校で教べんを取り籃球を指導した王世鐘さんも特別参加した。
 練習をしたあと、現役在校生とOBチームに分かれ、模擬試合を行った。OBチームには5届・7届生の男性もいたが、年を思わせない動きで参加者を驚かせた。またバスケット実業団チームでがんばっている陳美智さん(51届)もかけつけ、華麗なプレーを後輩たちに見せた。試合はまるで息子や孫たちとプレーしている雰囲気であった。試合に出なかった卒業生も久しぶりにボールを手にして、リングにシュートするもリングに届かず、長年のブランクを痛感していた。
 校友会は夕方、中華街の三和楼で懇親会を開き、60名が参加した。校友会謝明華会長が歓迎のあいさつをし、学校を代表してバスケットボール部顧問の窪野明男・鄭民財両先生があいさつした。乾杯の音頭は王世鐘さん。母校で籃球を指導した羅子樑さん(4届)と謝忠勇さん(12届)が中華学校の籃球の歴史やエピソードを紹介した。
 久しぶりに会った球友たちは夢のような立派な施設を見て、木造校舎時代の練習を思い出し、地面はコンクリート、ボールはツルツル、雨天は練習できず、シューズはすぐに穴が開き親に怒られたこと、転倒した時のすり傷がいまだ残っていること、教室から電球を引いて夜間に練習したことなど、昔話に花が咲いた。
 また、このようなよい環境で練習出来る在校生により一層の健闘を期待した。
 会の終わりに、母校で月1回バスケットの練習をしている校友会の責任者梁慶民さん(43届)が、毎月第3火曜日の練習に校友生みなさんが誘い合わせて参加してほしい、と呼び掛けた。 (校友会・15届黎啓榕)


相模湖ダム建設工事 殉職者追悼会開催


 第33回相模湖・ダム建設殉職者合同追悼会が7月31日(日)、相模原市緑区の県立相模湖交流センターで開かれた。同ダムは1940年に着工され47年に完成した多目的ダムで、その建設には日本人だけでなく、植民地の朝鮮半島や、第2次大戦の捕虜として中国から連行された人々など延べ360万人が従事、計83人が犠牲になった。
 追悼会は毎年、犠牲となった日中朝鮮韓国の関係者や、歴史を引き継ぐために地域の小中学生も参加。また、毎年持ち回りで3か国の文芸が献じられるが、今年は日本の人形浄瑠璃「二人三番叟」が演じられた。来年は中国の文芸ということなので、多くの華僑華人の方にも追悼会に参加していただき、身近な相模湖に強制連行の悲劇があったという歴史的事実に目を向けていただきたい。
 追悼会は毎年7月最後の日曜日に開催される。
 (横浜華僑総会副議長・符順和)


世界広東同郷大会に参加

 社団法人廣東同郷会(陸煥鑫会長)は代表団(団長:陸煥鑫、団員:朱銘江・麦耀發・譚偉忠・何志晃・孔潔貞)を組織し8月、タイ王国の首都バンコクで開催された第6届世界広東同郷聯誼大会(略称「世粤聯会」)に参加した。
 「世粤聯会」は世界中の広東僑胞の交流と協力を促進することを目的に、1999年に第1回がシンガポールで開催され、以後2002年に中国・広州、05年に中国・香港、07年にマレーシア・クアラルンプール(ゲンティンハイランド)、09年にインドネシア・ジャカルタでそれぞれ開かれ、今回は迎えて6回目の開催。
 8月12日夜にバンコクのクイーン・シリキット・ナショナルコンベンションセンターで開かれた歓迎晩餐会で幕を開けた今回の「世粤聯会」には、世界各地から約2千5百余名の粤籍僑胞が集った。日本からは(社)廣東同郷会が代表団を組織し参加した。
 13日午前、「紀念辛亥百年 推動革新発展」のテーマで開かれた開幕式には、タイ王国のチャルーム・ユーバムルン副首相、中国駐タイ王国管木特命全権大使、中国国務院僑弁馬儒沛副主任、広東省政府唐豪秘書長、広東省僑弁呉鋭成主任らが出席した。
開幕式に続き午後には「辛亥革命と華僑華人」というテーマで講演会が開かれ、引き続き、タイ国投資委員会によるエコノミック・フォーラムと、「世粤聯会」の青年メンバーが担う「使命と責任」をテーマにしたユース・フォーラムが開かれた。
 第6届「世粤聯会」は全ての議事を終え、同日午後5時から第3次常務理事会会議を開き、次期開催地を中国マカオに決定し、同夕開かれた閉幕式で主催者であるタイ国粤籍社団より大会旗がマカオ粤籍社団聯合へと引き継がれた。次回第7届「世粤聯会」は来たる13年初夏に開催される予定。
 今回のバンコクでの「世粤聯会」参加に先立ち、廣東同郷会代表団一行は、タイの古都アユタヤや、泰緬鉄道に架かる橋を題材にした映画「戦場にかける橋」で有名な第2次世界大戦ゆかりの地であるカンチャナブリを訪問した。
 (社団法人廣東同郷会・朱銘江)



「辛亥革命百周年記念 日中友好のための青少年近代史セミナー」
日中友好のためのセミナー開かれる
  横浜華僑総会副議長 符 順 和


 「地域から考える世界史プロジェクト」が主催し、近現代史教育研究会が協賛する「辛亥革命百周年記念 日中友好のための青少年近代史セミナー」が8月4日(木)・5日、東京女学館中学・高等学校と横浜中華街を会場に開かれた。
 都内の中学・高校生と華僑華人の中学・高校生が、宮崎滔天と孫文の交流の足跡や辛亥革命に関し、専門家から話を聞き、さらに意見交換することで、東アジアのあり方を考えることを目的としていた。
 8月4日は午前中に久保田文次氏の「孫文と宮崎滔天」、川島真氏の「辛亥革命の現代的意義」の2つの講演を聞いた。午後は参加した東京女学館・麻布・独協・学芸大付属・筑波大付属などの中学・高校生約20名が2つのグループに分かれて意見交換をし、参加した教師・教育関係者など約40名が中学・高校生の発言に耳を傾けた。
 中国で発生した高速鉄道事故の問題で、中学・高校生は当初、中国政府の国民に対する統制政策に批判が集中したが、12億の人口や多くの民族を抱える中国の現実や、発展途上の国としての政策として行われていることなどを知り、マスコミなどで流されている一面的な理解だけでなく、中国についてさらに「知る」ことの大切さを学んだ。この集会には横浜山手中華学校から荊秀?先生引率のもと3人の中学生が参加した。
 8月5日は中華街のフィールドワークで、中学高校生と教師、横浜山手中華学校校友生など30名が、文経印刷所跡・清国領事館跡など孫文の足跡を訪ね、媽祖廟・関帝廟などを見学した。解散後、10数人が大芝台の中華義荘にも足をのばし、地蔵王廟などを見学した。
 主催者である「地域から考える世界史プロジェクト」は辛亥革命百年を記念して、宮崎滔天の故郷、熊本県荒尾市で8月21日(日)に「宮崎兄弟と孫文セミナーin荒尾」と題した中学・高校生向けのセミナーを行った。


防災対策について 講演会開かれる

 横浜中華街の山下町町内会館で8月20日(土)午前、「防災(地震)対策について」の講演会が開かれました。
 3月11日の東日本大震災の発生以来、東海・東南海・南海地震、東京直下型地震等の可能性が世間をにぎわしています。私たちの防災に対する意識も必然的に高まってきています。今回は、山下町町内会のご厚意により会場を設け、中消防の小野署長・小澤予防課長を迎えて講演していただきました。
 この日は横浜華僑婦女会・山下町町内会から合わせて53名の方々が参加しました。
 講演の内容は、事前対策の必要性、発火時の対策についてなど、イザという時の身のふり方に大変役立つ内容でした。講演会では、日頃不安に思っていること、疑問や質問や意見が多く出され、参加された皆さんが地震発生を身近なこととしてとらえ、憂慮している様子がうかがえました。   (横浜華僑婦女会・繆桂馨)


[ヨコハマトリエンナーレ2011OUR MAGIC HOUR
~世界はどこまでしることができるか~]へ行こう!

横浜トリエンナーレは、今年で4回目を迎えます。
 回ごとにコンセプトが違い、今回は、横浜美術館と日本郵船海岸通倉庫(BankART Studio NYK)を会場に、世界や日常の不思議、魔法のような力、さらには神話等に言及した作品に注目し、国内外で活躍する現代美術家の作品をはじめ、横浜美術館の所蔵品などを活用した展示が企画されています。
 展示だけでなく、「みる」「そだてる」「つなげる」の理念のもと、子どもや一般市民を対象とした人材育成プログラム、NPO・教育機関や海外パートナーなどと連帯するなど多彩なプログラムを展開しています。その中で、一般公募で選ばれた市内在住の小5~中3の29名の子どもたちが自分の好きな作品を中心に現代アート作品をガイドして回る「キッズアートガイド2011」が好評のうちに実施されています。メンバーには横浜山手中華学校の生徒13名も参加、各会場で活躍しています。
 9月からは下記の日程で「キッズアートガイド2011」が展開されます。ぜひ会場に足を運んで、子どもたちとOUR MAGIC HOURを体験してみませんか?

■日時・会場 
9月11・25日、10月2・16・30日     (いずれも日曜日)
午前の部 11時~12時
  横浜美術館(みなとみらい駅・ 桜木町駅下車徒歩5分)
午後の部 14時~15時
  日本郵船海岸通倉庫  (馬車道駅徒歩4分)
キッズアートガイド2011 
  担当コーディネーター 王節子 (横浜山手中華学校美術教師)


第14回華僑華人青年交流会 華僑青年、神戸大阪で交流


 華僑青年交流委員会(聶先東委員長)が主催する第14回華僑華人青年交流会が今年も7月16日(土)から18日の3日間、神戸・大阪にて開催され、九州・関西・関東と各地域から24名の華僑青年が集まりにぎやかに交流した。
 青年一行は、駐大阪総領事館を訪問し小ホールにて開会式を執り行った。開会式では青年交流会聶先東実行委員長が、3月の震災の影響で今年の開催は危ぶまれつつも、諸先輩からの後押しで無事開催できたことに謝意を表し、広く地域の枠を越えて日本中の華僑青年の交流の輪を広げ、1人でも多くの友人を作り楽しく有意義に過ごしてほしいと趣旨を説明した。次いで、来賓の駐大阪総領事館の劉政領事と京都華僑総会鄭正勝会長による歓迎の言葉をいただき開会式を終えた。その後、オリエンテーションのなかで参加者は自己紹介し、1日目の宿泊先である大阪国際ユースホステルに入った。
 ここでは自炊によるカレー作りに挑み、参加者同士が談笑しながら共同作業を楽しみ交流会初日の夜は和やかに更けていった。
 2日目は3グループに分かれ大阪市内を観光し、午後から兵庫県の舞子に移動した。辛亥革命100周年にちなんで舞子公園にたたずむ孫中山記念館を訪れた一行は、記念館の松原要事務局長の案内で館内を見学し、中国民主化の先駆者孫文の辛亥革命に注いだ情熱に理解を深めた。
 その後、神戸市内の関帝廟、神戸中華同文学校を訪問。楊震雄校長に迎えられた一行は学校の歴史や教育カリキュラムなどの説明を受け、楊校長の案内で校内を見学した。
 夕刻からは六甲山山頂から神戸市街を見下ろすすばらしい眺望のレストランでジンギスカン料理を楽しみ、夕食後はボーリング対決などで元気いっぱいに過ごし、夜も部屋に集まって談笑したりと時間を惜しんで交流が続いた。
 3日目、朝からの雨模様にも負けず神戸南京町をそぞろ歩き、神戸華僑歴史博物館にて藍璞館長から華僑の歴史について説明を受け、青年たちは自らのルーツと祖国から渡ってきた祖先たちの足跡について思いを馳せた。
 その後、さよなら宴会を神仙閣にて執り行い、来賓として華僑青年交流委員会顧問の陳昆儀さんと劉義康さん、社団法人大阪中華北幇公所于学偉理事長を招いた。陳顧問は青年交流会の成り立ちを紹介し、「今後も青年交流会をもり立て育ててほしい」と期待し、于理事長も華僑青年たちに期待と励ましの言葉を贈った。
 宴会は和やかに進められ、来年のさらに充実した交流会を期して終了、華僑青年たちは来年の再会を約束してそれぞれ帰路についた。
   (青年交流委員会・聶先東) 


新・ハローワークの窓から 34
長距離がやりたい!

 神奈川県の県央地区から相談に来た人がいた。長距離ドライバーになりたいというベルギー出身の43歳の男性。なぜ長距離かというと、高速道路を運転したいから。県央の伊勢原や平塚のハローワークには、応募できる事業所がなく、外国人コーナーのある横浜のハローワークへ来た。
 世界各国でアナリストや投資の仕事をしていたのだが、そういったオフィスで働くことがいやになり運転を選んだ。7月に大型1種自動車免許と、自分で荷物の上げ下ろしをしなくてよいようにコンテナの牽引免許、荷物の移動のためのフォークリフト免許も取って準備は万端。妻の母国・日本で働いて年金を納めたいという。乗用車の運転歴は20年以上あるし、就こうとする仕事の内容をよく理解している。来日5年だが、それなりに学習しており、非漢字圏出身のわりには漢字も上手。乗用車で日本一周旅行をしたというくらいで、日本の地理はおさえてあると自負していた。足らないものは経験だけ。
 本人が希望する、港のコンテナ牽引車の求人は、会社側は経験者を希望。見つけた「未経験可」の会社は川崎の事業所で、県央地区からの通勤は遠いと断られてしまった。「万一、通勤途中で事故に遭うとその日のコンテナを運ぶ人がいなくなってしまうし、交通事情で残業になることも多々あるので。」と。通勤時間が長いのは本人のせいでないが、支障になる。
 その日に紹介できるところがなく、数日後再来所した。もともとの希望であるコンテナ運送の会社ではないが、県央の海老名市の飲料メーカーの子会社の求人に応募した。長距離ではないが工場から配送基地へのコンテナ輸送だ。外資系でいい感触。面接に行くことができ、採否の結果は1週間後だという。よい知らせが入るといいのだが。
 少し視点を変えたり、希望条件を譲歩するだけで、応募できる求人があると、つくづく実感。
 追記:その後、残念ながら会社からFAXで不採用の通知が入った。まだ本人には会っていない。
 ハローワーク横浜
    職業相談員  李 艶 薇