2004年
年頭のごあいさつ
華僑華人の新たな挑戦
　　横浜華僑総会会長　曽徳深

　新年好！　これからの１年がみなさまにとって健やかで、幸せに満ちた実り多い年であるよう、心から願っております。
　近年、中国の発展と世界情勢の変化により、世界の華僑華人社会に幾つかの大きな変化が現れています。

　まず、中国大陸と香港・台湾地区から大量の中国人が世界各地に移住し、今や東南アジア以外の、アメリカ・欧州・中南米・オーストラリアそして日本・南アフリカなどが多くの華僑華人が居住する地域になってきており、現地生まれの新世代と新華僑華人の役割が日増しに強くなってきています。日本には50万近い華僑華人がおり、実に72年の約10倍になっていて、そのうち新華僑華人が約85％を占めています。昨年５月、老華僑の全国組織である｢留日華僑聯合総会｣が｢日本華僑華人聯合総会｣に名称を変更し、９月に｢日本新華僑華人会｣が成立したのはまさに時代の要請であります。

　第２に、華僑華人の経済と科学技術の実力がさらに強まり、中国との経済や技術の合作交流の勢いが強まっています。日本では多くの新華僑華人の企業が中国・日本両国にまたがって積極的に事業展開し、株式上場する企業も現れています。日本中華総商会は、07年に開催する｢世界華商大会｣を神戸に誘致するのに成功しました。また、日本の大学で教職についている外国人の半数は中国人です。日本の｢中華街｣は老華僑華人が日本の人々と長い歴史をかけて営々と築き上げてきた来た街ですが、最も魅力と活気のある街として多くの来街者を引きつけています。横浜中華街は地下鉄｢元町・中華街駅｣の開業とともにさらに注目を受けるでしょう。

　第３に、華僑華人社会では「華文教育」が緊要な課題となっています。中国の総合国力と国際地位の上昇に従い、中華文化が広範な華僑華人を引きつけています。中国語は華僑華人社会と中国をつなぐ重要な絆であり、また華僑華人の生存発展競争力を強め、居住国と中国との間の合作交流の手段としてますます重要度を増しています。横浜山手中華学校はこの数年入学希望者が増加し、施設の関係で毎年１クラス分の入学希望者を受け入れられない状態になっています。この問題を解決するため学校理事会は、現今の２倍の学生を収容できる施設を建設すべく方針を策定し、活動を開始しました。新校舎の建設は土地取得、校舎建設に大きな資金が必要なばかりでなく、教育方針の強化、教師の募集と養成、独自教材の編纂など多くの問題を解決しなければなりません。教育と経営の両面にわたる創造・構築・指導の力量が問われています。この事業は時代が横浜の華僑華人に与えた責務であり、試練でもあります。力を結集して必ず成功させなければなりません。

　第４に、台湾海峡両岸の情勢は、海外の華僑華人社会に大きな変化を起こしています。海峡を挟んだ両岸の伝統的な対抗から、｢統一か独立か｣の対立に移行しています。｢大陸に友好｣と｢伝統的な親台｣という二つの陣営の対立が緩和し、華僑社会の共通利益を求め、華僑華人の生存発展のために手を携え始めています。「伝統的な親台」の社団と人々のなかでは分化と再編が起き、統一に賛成する勢力が明らかに優勢になっており、｢独立｣を吹聴する台湾当局との矛盾が日増しに深まっています。アメリカのブッシュ大統領でさえも、陳水扁が来る総統選挙に同時に実行しようとしている｢住民投票｣に強く反対しているのは、「台独」がいかに世界の平和と安定を脅かし、人心を得ていないか、を示しています。海外３千数百万の華僑華人の台湾独立に反対する声は、世界平和を守る重要な役割を果たしています。

　近年中国の国家指導者は「３千数百万の海外華僑華人は中国の大発展の独特な推進力であり、中華民族の重要な人材宝庫である。」と語っていますが、世界各地に居住する華僑華人は、居住国と出身国・中国の双方を深く理解し二つの故郷を愛すればこそ、グローバル時代にあって、居住国と出身国いずれの発展にとっても欠かせない人材となるのです。

　華僑華人の、余人をもって換えられない特質に自信と誇りをもって、新しい一歩を踏み出しましょう！

横浜華僑総会主催
新年団拝　元旦賀詞交換会

日時：２００４年１月１日（水）　　　　
　　　午前11時より正午まで
会場：横浜華僑総会２階会議室
　　☆僑胞みなさまのご参加をお待ちしています。

２００４年 横浜華僑総会主催 新春聯歓会
開催のご案内

僑胞の親睦と敬老・成人のお祝いを兼ねて、
「新春聯歓会」を開催いたします。
　ご家族・ご友人お誘い合わせの上ふるって
ご参加ください。恒例の大抽選会開催！！
　
　日　時：２００４年２月２４日（火）
6時30分より
　会　場：ロイヤルホールヨコハマ
　会　費：3,000円（大人）　
2,000円（高校生～２２歳）
　申し込み：横浜華僑総会

春節（予定）

1月21日（水）24：00
　　カウントダウン
　　　　：横浜中華学院校庭
1月22日（木）16：00
　　元旦祝舞（獅子舞）
　　獅子が玄武門・延平門・朱雀門・朝陽門・善隣門で祝舞し、關帝廟で奉納。
1月24日（土）獅子舞
1月31日（土）16：00から　
　　獅子舞採青：中華街全域
　　横浜華僑青年会龍師団　出演
2月１日（日）13：00
　　ＭＭ線「元町・中華街駅」誕生祝賀パレード
　　山下公園・元町・中華街を地元住民と横浜市民も参加し、それぞれの街の特色を生かした時代衣装、獅子舞、龍舞、現代ファッション、マーチングバンド等、国際色ある駅誕生祝賀パレードが中華街、元町、山下公園を回る。
2月５日（木）18：00
　　元宵節燈籠祭
　　　　：中華街全域・関帝廟
　春節の最終日の元宵節に、中華街各店舗に置かれた蓮燈籠メッセージキャンドルに来街者や子どもたちが願い事や夢を書き込み、キャンドルに火を灯して関帝廟に持ち寄り、関帝廟いっぱいに、メッセージキャンドルのモニュメントを作る。

主催：横浜中華街発展会協同組合
　電話：０４５（６６２）１２５２

横浜山手中華学校
教育懇談会開催　県下の教育関係者集う


　横浜山手中華学園理事会（梁慶安理事長）は12月５日（金）、横浜中華街の同発新館で03年度教育懇談会を開いた。教育関係者を招き教育問題について意見交換・経験交流のため毎年開かれるこの会に、今年も中国大使館領事部代表、神奈川県と横浜市教育委員会の代表、公私立の大学・高等学校および関係小中学校代表、各僑団僑会代表、学園理事会理事、学校教職員、家長代表が１５０名余出席した。
　梁理事長は理事会の新校舎建設計画を紹介し、「継続は力」「団結は力」と２つのキーワードで決意を表明、支持と協力支援を呼びかけた。来賓を代表して大使館領事部の張立国参事官兼総領事と高木茂高木学園女子高校校長・（財）神奈川県私立中学高等学校協会副理事長があいさつした。各テーブルの代表がスピーチを行い、和やかなうちに貴重な意見の聞かれた懇談会になった。潘民生校長が感謝の言葉を述べて閉会した。

中国留学生援護会　友好パーティー開かれる
　留学生講師の皆さん

　12月13日（土）中国留学生援護会（前山勇会長）主催「日中友好パーティー」がロイヤルホールヨコハマで開かれ、２５０余名が出席した。
　前山会長は「援護会は17年前、中国人留学生を支援するために有志ボランティアにより発足した」と会の歴史と現状を紹介した。
　パーティーには横浜華僑総会から曽徳深会長・林道清副会長・温事務局長が出席した。

横浜日本中国友好協会　「友好の夕べ」開かれる


　横浜日本中国友好協会（新堀豊彦会長）主催「横浜日本中国友好の夕べ」が12月12日（金）、崎陽軒本店で開催され、約１３０名が出席した。
　新堀会長は11月４日上海オペラハウスで開催された横浜上海友好都市提携30周年記念式典に触れ、「横浜日中」から40余名が参加したこと、会長が前夜に行われた横浜上海両市の「友好都市提携事業に係る協定書」の調印式に立ち会うことができたことを報告した。
　横浜華僑総会曽徳深会長・林道清副会長・温事務局長が招待され出席した。

新生「黄河合唱団」スタートす
新指揮者を迎え練習再開

　９月４日、15周年記念音楽会を終えた黄河女声合唱団（李香玳団長）は２か月余、その活動を休止していたが、このほど練習を再開した。新しい指導者は田大成氏。中国の歌を中心に指導している。団員からは早くも、やさしくてわかりやすいと評判は上々。ピアノは王銀鈴さんが引き続き担当する。
　合唱団は、田氏の初舞台ともなる春節賀詞交換会出演を予定に入れ練習に励んでいる。請うご期待！


田大成氏プロフィール
　四川省出身。東京芸術大学大学院博士課程修了。音楽博士。豊かな感受性と表現力でフランス歌曲、イタリア歌曲、オペラアリアをレパートリーとする。日本と中国との文化的掛け橋をめざし、両国で旺盛な音楽活動を展開中。田大成声楽研究会主宰。

ご一緒に中国の歌を歌いませんか
黄河女声合唱団
団員募集中　

練習日　毎木曜日
　　　　午後７時～９時 分　
場　所　横浜華僑婦女会館
電　話　０４５（６６４）１５５６
　　　　（婦女会事務所）　　　　見学大歓迎

中国万華鏡
はやり言葉　キーワード(17)　　出??狗

中国の都会でペットを飼う家庭が増えている。「出??狗(chumen-liugou 犬を連れて散歩)」の生活風景も珍しくなくなった。熱帯魚や伝書鳩などは、テレビドラマや映画の中でも見かけるが、主流ペットはやはりワン君。こうして見ると、犬はどこの人間とも相性がよい、といえる。ペットブームは一般市民に経済的余裕が生まれた表われだが、いっぽうでペットの飼育をめぐるトラブルも急増している。杭州市を例に見ると、飼育家庭はまだ全体の2.6パーセントに過ぎないが、市役所に持ち込まれる苦情件数は昨年一年間だけでも約3000件。実害のワースト・スリーは、①通行人や近所の人に対する噛みつき②やかましい吠え声③糞尿の不始末。杭州市の場合、犬を飼育するには5000元の登録料が必要だが、高額な料金を嫌って登録しない飼い主は80パーセントを超える。登録料を高額に設定したのは、飼い犬数を制限する市当局の政策的な狙いがあったようだが、これが裏目に出て、かえって「无?犬（wezhengquan ）闇犬・未登録犬」が増えてしまった。都市管理局では、野犬狩りを行ういっぽう、違法な闇犬に対しても、「取り締まり大隊」を出して飼い主に闇犬を差し出すように促しているが、これに抵抗したりする飼い主もおり、あまり効果がないという。日本の市議会にあたる市人民代表大会に対し、「飼い犬条例」の改正案を検討するよう要望する声が杭州市民の間から出ている。　　　　　　　( 鄭 青榮 )

中華街インフォメーションセンター

Cｈｉｎａｔｏｗｎ80　オープンしました！



　横浜中華街「朝陽門」（東門）近くに、中華街の文化・伝統の情報発信拠点としてインフォメーションセンター「ｃｈｉｎａｔｏｗｎ80　中華街80號）」が 12月６日オープンした。
　横浜中華街発展会協同組合（林兼正理事長）が設置したもので、年中無休で午前10時～午後10時まで、常駐のスタッフが観光相談に応じ、地図・パンフレットが置かれ、パソコンで情報検索ができる。併設のオープンスペースでは中国伝統文化の公演や中華街特選フェアを実施するという。ＡＴＭ・公衆トイレ（洗手亭二號）が併設された。
　６日落成式が行われ、爆竹の鳴り響くなか横浜華僑青年会龍獅團の獅子舞がオープンを祝った。
　また 同日夕に山下町公園で、「春節」を祝い横浜中華街全域を赤い提灯などで飾る「春節燈花」の点灯式が行われた。

訃告

　李佩珍女士（中華学校12届曽招明氏ご母堂、広東省中山市）03年12月４日逝去されました。享年90歳。通夜は12月６日、告別式は12月７日、横浜市中区山下町「博善社斎場」においてしめやかに執り行われました。
　謹んでご冥福をお祈りいたします。

　鍾美蘇女士（中華街《広州飯店》、中華学校19届魏樹基氏ご母堂、福建省南海県）03年12月８日逝去されました。享年79歳。通夜は12月10日、告別式は12月11日、横浜市中区山下町の自宅「広州飯店」においてしめやかに執り行われました。
　謹んでご冥福をお祈りいたします。